友達が担降りした話。
わたしにはゆきちゃんという親友がいる。
ゆきちゃんに出会ったのは高校に入ってからで、同じクラス、しかもリア友唯一のガチヲタとあってわたしたちはすぐに仲良くなった。
結論から言うと、ゆきちゃんはつい先日、関ジュの西畑大吾くんを降りHey!Say!JUMP・伊野尾慧へと担当を移した。
最近このパターンの担当チェンジ、『伊野尾降り』が多いと話題の中わたしもついにその一部始終の目撃者となったのでここに記そうと思う。
ゆきちゃんはわたしと同じ「ジャニヲタ英才教育」を受けてきた生粋のジャニヲタで、彼女の担当歴は嵐の二宮くんから始まる。
一時的にセクゾ・佐藤勝利にハマるも、この佐藤氏への感情は何かがズレていると感じたそうだ。
「甘い言葉が欲しかった、気の迷い」
(この書き方犯罪者みたい)
その後彼女は運命的な出会いを果たす。
関西ジャニーズJr.西畑大吾。
ゆきちゃんはわたしと似たようなジャニーズ観を持っていて、お互いに謎の保護者立場を獲得してもいたためにわたしたちはよく語り合った。
時に荒れ、時に考察し、時にデレた。
関西出身のゆきちゃんは親戚の家を利用して遠征もたくさんしていて、グッズも代行してもらっていた。
(パソコンの授業ではパワーポイントのタイトルに思いっきり西畑くんを突っ込み、先生のマスターコンピュータによりクラス全員に公開されたりもしていた。)
季節はあっという間に過ぎ冬になり、わたしはニュージーランド、ゆきちゃんはアメリカへと留学した。
「3ヶ月のジャニ禁がんばろうな!!!」
と宣言したものの、わたしたちふたりは見事なまでにジャニシックに陥り、文明の利器iPhoneを片手に連絡を取り合った。
ゆきちゃんの最初のホームステイ先の家庭が移民で(「アメリカに来たはずなのに全てがネパールネパールなんだけど!」)、そのせいもありゆきちゃんはYouTubeに溺れていった。
留学開始から1ヶ月半がたったある日、ゆきちゃんからLINEが来た。
「やばい…伊野尾くんがかわいい」
!?
!?!?
ゆきちゃん!?!?!?
驚いた…。
あの「大チュンかわいい!」マシーンのゆきちゃんが他の男のことでLINEしてくるなんて…!
しかも相当弱ってる…!!!
実際のLINEがこちら↓
その前にも伊野尾について語ることはあったし、ゆきちゃんはJUMPの中では伊野尾がいいという話も聞いていたが、その時は「伊野尾ポゥ⤴︎⤴︎⤴︎」みたいな荒れ方だったので油断していた。
わたしも調子に乗って過去のベスト・オブ・伊野尾動画をレコメンドし続けたのだが、まさかこんなことになるなんて…!!!!
ゆきちゃんがおじゃんぷにオチかかっている…!!!
「5秒見ちゃあかん!!!!伊野尾にやられる!!!!」
普通の女の子ならここで担降りを検討するのだろうが、そうもいかないのがわたしとゆきちゃん。
「なんか伊野尾くん見てるとすごい幸せなんだけど西畑くんに対する背徳感があるの」
先日西畑くんは高校を卒業した。
その時ゆきちゃんはすごくそれを祝福していたし、いろいろ考えたツイートもたくさんしていたけど、わたしはそこにゆきちゃんのさみしさを感じた。
「もう同じ高校生じゃないんだね」
とどこかに書いていた気がする。
やっぱり高校卒業、というのは誰にとっても大きな節目で、特にジャニーズアイドルは遠い将来を見つめて自らの道を選択しなければならない大事な区切りだ。
2年近く西畑くんを必死に追いかけ、アイドルの階段をキラキラと登っていく彼の姿にゆきちゃんは一種の満足感を持ったのかもしれない。
「次の舞台は平野がいないから、大吾くんがそのチャンスをどう受け取って、どう考えて、何を話すのかもわたしは見たいんだ」
電話口でゆきちゃんはそう言った。大吾くんのアイドルとしての伸びしろは本当にすごいと思う、その成長過程を追ってて幸せだった。と。
今自分が伊野尾にその幸せを感じていて思い返せば、最近自担に沸けなくなってきてないか?
彼女はとても悩んでいた。
「でもやっぱりHey!Say!JUMPには軽い気持ちで降りちゃいけない気がする。デビュー前のことも、デビューしてからのことも、色々辛いことがあって今こうやって輝いてるから、それをちゃんと勉強して、たくさんの面からJUMPを見たい。」
素直に、嬉しいなぁと思った。
そうやって過去わたしたちが通過してきたことを知ろうとしてくれてる。
新規と呼ばれる人はわりと周囲からの風当たりが強くて歓迎されない風潮があるが、彼女たちも何も知らずに飛び込んできてるわけじゃないし、自分でちゃんと覚悟して受け止める準備をしてきてるんだなぁと。
「もし気持ちの整理ができたら、一万字インタビューを読んでみてほしい。」
ゆきちゃんが西畑くんに一生懸命なのを見てきたわたしはやっぱり、ちゃんと決心してから降りてほしいと思ったし後悔してほしくなかった。
だからあの一万字インタビューは彼女のタイミングで読むべきだと思った。
「決めた。降りる。」
ゆきちゃんは伊野尾担として新たに日々をスタートした。
一緒にDVDを見たり、雑誌を読んだり、コンサートに行ったり…
わたしは彼女とヲタ活するのがたまらなく楽しみだ。
彼女は一万字インタビューを読んだ後こうつぶやいた。
「素敵な人の担当になれてよかった。」
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